カテゴリ:不動産のお得情報 / 投稿日付:2024/03/08 09:00
マンションの購入を考える際、ローンの返済と同様に考慮すべきなのが、
管理費や修繕積立金などの支出です。
これらは購入後に必ず発生する固定費であり、物件によって金額が異なるため、
その妥当性を判断することが課題となります。
本記事では、分譲マンションの管理費や修繕積立金の役割と相場について詳しく解説し、
これらの側面からマンション選びのポイントを解説していきます。
■マンションの管理費とは?
▶マンション管理費とは、マンションの共用部分を維持・管理するために使うお金です。
共有部分には、
エントランスや
共用廊下、
宅配ボックス、
エレベーター、
ゴミ置き場などが含まれますが、近年では
接客スペースや
読書ができるラウンジ、
庭、
テレワークスペースなど、
充実した共有スペースをアピールポイントとした物件も増えています。
これらの共有スペースや提供されるサービスを維持し、
住民が快適な生活を送れるようにするには、全体のメンテナンスが欠かせず、
そのための経費は物件の所有者全体で分担する必要があります。
マンションを購入すると、管理費の支払いが発生します。
■マンション管理費の役割
▶支出される費用として代表的なのは、マンションの日常的な管理・清掃を担当する管理人の人件費です。
他にも、共用部分を維持・管理するためには主に以下のような費用が発生します。
「管理費」の主な用途には以下が含まれます。
- ❶管理員や清掃員の人件費
- ❷共用部分にかかる水道光熱費
- ❸共用部分にかかる火災・地震保険料
- ❹エレベーター設備や防犯カメラ機器などの保守点検費
- ❺管理組合の運営費
また、共有部分で使用される清掃用具、電球、トイレットペーパーなどの備品や
消耗品の費用、照明器具や消防設備の設置・修繕費用なども挙げられます。
マンションの管理が管理会社に委託されている場合、
これらの費用のほとんどは管理委託費に含まれます。
管理委託費の内訳は管理組合と管理会社の契約に基づいていますので、
居住後も内容を細かく確認することが重要です。
■マンション積立金と修繕費の違い
▶管理費と修繕積立金は、それぞれ異なる目的で集められます。
修繕積立金は、主にマンションの大規模な修繕に備えるための資金です。
通常、マンションでは10年ごとの長期的な計画に基づき、
エントランスや外壁、廊下、屋上などの共用部分における経年劣化や
不具合に対処する大規模な修繕が行われます。
また、居住者のニーズの変化や資産価値の向上を図るためには、
時折リフォームが必要となることもあります。
例えば、エントランスにスロープを設置するなどのバリアフリー工事、
階段や廊下に手すりを設ける工事、耐震診断や耐震工事などがこれに該当します。
これらの修繕・改修は、一定の期間ごとに計画的に実施されるほか、
予測不可能な事故や特別な事由によって必要とされる場合もあります。
■マンションの管理費って高い?相場と比べてみましょう
管理費m2単価 | 換算 | 80m2換算 | ||
---|---|---|---|---|
全国平均217円 | 217円 | 1万5,190円 | 1万7,360円 | |
規模別(総戸数) | 20戸以下 | 254円 | 1万7,780円 | 2万320円 |
31~50戸 | 216円 | 1万5,120円 | 1万7,280円 | |
76~100戸 | 220円 | 1万5,400円 | 1万7,600円 | |
151~200戸 | 210円 | 1万4,700円 | 1万6,800円 | |
01~500戸 | 203円 | 万4,210円 | 1万6,240円 | |
形態別(単棟型) | 3階建以下 | 207円 | 1万4,490円 | 1万6,560円 |
4~5階建 | 260円 | 1万8,200円 | 2万800円 | |
6~10階建 | 214円 | 1万4,980円 | 1万7,120円 | |
11~19階建 | 207円 | 1万4,490円 | 万6,560円 | |
20階建以上 | 306円 | 2万1,420円 | 2万4,480円 |
※出典:「平成30年度マンション総合調査結果」(国土交通省)の
「管理費総収入/月/m2当たり(使用料(駐車場資料料など)・専用使用料からの充当額を含む)」より抜粋。
※表中の「70m2換算」「80m2換算」は筆者試算
調査結果を見ると、マンションの全体の戸数が増えると、
入居者が負担する管理費が一般的に低くなる傾向があります。
ただし、タワーマンションに関しては、戸数が多くても
管理費が高くなることがあることが示されています。
■修繕積立金の相場
修繕積立金の相場はいかがでしょうか?
国土交通省の調査によれば、2018年(平成30年)の修繕積立金の平均は
月額11,243円/戸でした。
ただし、修繕積立金が将来もずっと同じ金額であるかは断定できません。
経年に伴い修繕箇所や頻度が増加する傾向があり、
そのためには長期的な修繕計画に基づき、段階的に積み立てが引き上げられることが一般的です。
ただし、管理会社によってこの考え方が異なる場合もあるため、
長期修繕計画書を確認し、将来的な修繕積立金の見通しを理解しておくことが重要です。
※出典:「平成30年度マンション総合調査結果」(国土交通省)の
「現在の修繕積立金の額/月/戸当たり(使用料・専用使用料からの充当額を除く)」より抜粋。
■管理費が高いマンションの特徴
❶戸数が少ないマンション
┗全体の戸数が少ない場合、管理費を等分する戸数が少ない訳ですから一戸あたりの負担が大きくなります。
❷タワーマンション
┗一般的にタワーマンションは共有設備が充実していることが特徴です。施設維持の為高額になる可能性があります。
❸人件費を要するマンション
┗管理費の主な用途には管理員・清掃員の人件費が大きな割合を占めています。
広さや設備が多数あるマンションだと人件費がかかります。
■マンション管理費支払いを滞納したらどうなる?
管理費や修繕積立金の支払いが滞ると、まず最初に管理会社や管理組合から
書面や口頭での督促があります。
これに応じない場合、理事会での報告や総会での議事が進行し、
問題がマンション全体に周知されます。
それでもなお滞納が続くと、管理組合は訴訟や差し押さえなどの法的手段を取り、
最悪の場合、マンションが競売にかけられる可能性もあります。
管理費や修繕積立金は、マンションを購入した後に発生する固定費であり、
住宅ローンが完済された後も、マンションを所有している限り継続して支払う必要があります。
これらの費用は購入前に計算に含めるべきであり、
将来的に金額が上昇することを考慮して購入予算を計画することが重要です。
■マンションの管理費の相場を理解しよう
これまでに、マンション管理費の役割や相場について詳しくご説明してきました。
管理費が安いほど必ずしも良いわけではないことがおわかりいただけたかと思います。
マンションを購入する前には、管理費が具体的にどのような用途に
使われているかを確認しておくことが重要です。
特に、プールや滝、温泉施設などの水を利用した設備のメンテナンス費用や、
コンシェルジュや、ジムなどの高級なサービスの費用は
管理費を大幅に押し上げる可能性があります。
自分が利用しないからといって、管理費が安くなるわけではなく、
むしろ管理費が上昇する可能性も考えられます。
購入後に不公平感を抱かないように、事前に費用対効果を確認しておくことが重要です。
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