「2025年12月」の記事一覧(3件)
カテゴリ:お金 / 更新日付:2025/12/26 09:00 / 投稿日付:2025/12/26 09:00

土地や建物といった不動産を所有している限り、固定資産税という税金を納める義務が発生します。
不動産と固定資産税は切っても切り離せない関係にありますが、実はこの税金の支払い義務が永続的に続くケースとそうでないケースが存在します。本記事では、この固定資産税の基本的な仕組みに加え、その点について詳しく解説します。
固定資産税の具体的な計算方法や税額を減らす仕組み、さらには支払いが困難になった場合の対処法までご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
POINT
・固定資産税の基礎知識
・固定資産税の支払い義務はいつまで続くのか
・固定資産税の納付時期
・固定資産税を滞納した場合の対応策
■固定資産税の基礎知識
▶まずは固定資産税という税金について、課税対象や計算方法など基本的なところを解説します。
■課税の対象と納税義務者
固定資産税は、土地や家屋といった不動産に対して課せられる地方税です。一戸建ての場合、土地と建物それぞれが個別の課税対象となります。マンションの場合も、建物(専有部分)と土地(他の住民と共有している敷地利用権)に分けて課税されます。
この税金を納める義務があるのは、毎年1月1日(賦課期日)の時点で、その不動産の所有者として不動産登記簿に名前が登録されている人です。
固定資産税の徴収主体は「市区町村(自治体)」であり、納められた税金はその不動産が所在する自治体の重要な財源となります。
■固定資産税の計算方法
固定資産税の税額は、以下の基本的な計算式で算出されます。
固定資産税=課税標準×税率(1.4%が原則)
■課税標準とは
ここでいう課税標準とは、税率を掛ける対象となる金額、つまり不動産の価値を数値化したものです。基本的には、市町村が決定した固定資産税評価額が用いられます。
例として、評価額が1,000万円であれば1,000万円×1.4%=14万円が固定資産税額となります。
■税率について
税率は原則1.4%ですが、現在は自治体が条例でこれを変更できるため、お住まいの地域によって税率が異なる場合があります。
■特例措置による軽減
固定資産税には多くの特例措置が設けられており、これによって課税標準が評価額よりも低く抑えられることがあります。
特に住宅用地については優遇措置があり、
例えば:
・一般の住宅用地: 課税標準が固定資産税評価額の3分の1に軽減。
・小規模住宅用地(200㎡以下の部分):課税標準が固定資産税評価額の6分の1にまで軽減。
このように、税率を掛ける対象の金額(課税標準)が小さくなることで、納税者の負担が軽減されます。特例には、課税標準を下げるもののほか、計算後の税額自体を直接減額するものもあります。
固定資産税の特例は種類が多岐にわたるため調べるのは大変かもしれませんが、適用できるものがないか確認し、積極的に活用することをおすすめします。
■固定資産税の支払い義務はいつまで続くのか
▶税金の負担がいつまで続くのか、土地と建物に分けて考えます。
■基本的に支払い義務は永続
土地の固定資産税は、基本的に永遠に支払い続ける義務が発生します。
土地は建物と異なり、経年による劣化がなく、火災などで消失することもありません。したがって、相続や売買などで一度所有権を取得すると、その後の所有期間中は継続して納税が必要です。
■納税義務がなくなると日割り精算
土地を売却して所有権を手放せば、登記簿上の名義が変更されるため、それ以降は納税義務がなくなります。
ただし、注意点として、売却した年の固定資産税の納税義務は、賦課期日である1月1日時点の所有者(売主)にあります。実務上は、不動産取引の慣習として、所有権が買主に移った日以降の税額については、買主が日割り精算で売主に費用を支払い、売主がその資金で自治体に全額納付するのが一般的です。売主が固定資産税の納税義務を負うのは、売却した年までとなり、翌年1月1日以降は一切発生しません。
■相続土地国庫帰属制度を利用した場合
相続で取得した不要な土地については、一定の条件を満たせば国に引き取ってもらえる「相続土地国庫帰属制度」を利用できます。この制度で土地を手放した場合も、売却と同様に納税義務はなくなります。ただし、国は固定資産税の日割り精算を行いませんので、制度を利用した年分の固定資産税は、元の所有者が全額納める必要があります。
■支払い義務が無くなる場合も
建物も所有している限り固定資産税がかかりますが、土地と異なり、物理的に消失する可能性があります。地震や火災などの災害で建物が完全に倒壊したり、所有者の意思で解体したりした場合、不動産としての機能を失うため、以後は固定資産税は課税されません。
売買によって所有権を手放した場合の納税義務と日割り精算の考え方は、土地の場合と全く同じです。
なお、建物については、土地のような国に引き取ってもらう制度(相続土地国庫帰属制度)は存在しません。
■固定資産税の評価はいつ下がるのか?
・土地の評価額
土地は経年劣化しないため、固定資産税の税額は基本的に大きな変動はありません。地価が下落した際、その下落率が固定資産税評価額に反映されることで、税額が下がることはあります。
・建物の評価額
建物は時間の経過とともに価値が下がるため、その分を考慮して**減額補正(経年減点補正)**が適用され、固定資産税評価額が徐々に引き下げられます。これにより、税額も年々減少するのが一般的です。
❶減額の仕組み: 建物が建てられた時期を基準とし、最初は大きな減額率が適用され、徐々にその幅が小さくなっていきます。特に新築の翌年は、新築の価値との差が大きいため、最も大きく評価額が下がります。
❷減額の終点: この減額補正は永遠には続かず、木造住宅の場合、概ね15年〜35年程度で補正が終了します。この時点の建物の評価は、新築時の約20%程度が残る形になり、その後は何年経過しても評価額は変わりません(20%分の固定資産税を払い続けることになります)。
(評価替えのサイクルあり)
ただし、行政の事務負担を考慮し、固定資産税評価額は毎年見直されるわけではありません。自治体による評価替えは3年に一度行われることになっているため、納税者から見ると、原則として3年ごとに税負担が下がる(または変わらない)というサイクルになります。
■固定資産税の納付時期
▶では、固定資産税を支払う時期について見ていきましょう。
固定資産税は、基本的に市区町村が課税主体となる地方税であるため、納付スケジュールは自治体によって若干異なります。
一般的には、1年間の税額を4回程度に分割して納めることができ、1回あたりの支払い額が数万円程度になることが多いため、納税者の家計負担を軽減する役割も果たしています。
ここでは、特例として都が徴収を行う東京23区を例に、具体的な納付の流れを見ていきましょう。
■東京23区の納税スケジュール
| 項目 | 時期 | 概要 |
| 納付書の発送 | 毎年6月1日 | 納税者の手元には6月上旬から中旬に届く見込みです。 |
| 納付期限 | 年4回の分割 | 6月、9月、12月、翌年2月に分けて納税します。 |
※東京23区では、原則の市区町村ではなく、特例として東京都主税局が徴収業務を担当します。
■多様な納税方法
納税は、現金払いのほか、口座振替やクレジットカード決済が可能です。東京都ではさらに、電子マネーやスマートフォン決済アプリなど、非常に多様な納付方法を認めています。
東京以外の自治体でも、利便性向上のため納税方法を多様化する傾向にあります。お住まいの自治体で利用できる支払い方法を確認し、ご自身にとって便利な手段を選びましょう。
■一括納付について
資金に余裕がある場合は、固定資産税を一括で納付することも可能です。
しかし、一括払いを選択しても、税額が減額されるなどのメリットはありません。
また、一括払いが可能なのは、分割払いの第1期分の納付期限までに限られます。
例えば、途中の期を滞納したまま第4期にまとめて全額を支払うといったことはできません。
■固定資産税を滞納した場合の対応策
▶ここでは固定資産税を支払うのが難しい場合の対応策を見ていきます。
■固定資産税を支払えない場合の対策
固定資産税の納税が困難な状況で、何の対策も取らずに放置し続けると、深刻な事態を招きます。
1. 滞納がもたらす重大なリスク
固定資産税は、納期限に一日でも遅れると、すぐに**「延滞金」**が課されます。
この延滞金は、民間の借金における延滞利息と同じ性質のものであり、税金を納めきるまでの間、日を追うごとに金額が膨らみ続けます。単に納付を失念しただけでも、気づいた時点ですぐに支払うことが重要です。
滞納が発生すると、自治体は電話や督促状の送付、さらには担当者による訪問などを通じて納税を促します。それでもなお支払いがされない場合、最終手段として滞納者の財産を差し押さえ、それを強制的に換価(売却)して滞納額に充当します。
固定資産税の滞納を軽視すると、最悪の場合自宅を失う危険性があるため、絶対に避けなければなりません。
2. 滞納する前に自治体の窓口へ相談する
納税が難しいと分かった時点で、できる限り早く自治体の担当窓口に相談することが極めて重要です。
納税の意思はあるが、現在の経済的な事情で支払いが困難である、という状況を正直に伝えれば、担当者の対応も柔軟になることが期待できます。理想的には、納期限前に事前に相談しておくのがベストです。
3. 分割納付(分納)や納税猶予の相談
自治体との相談を通じて、個別の事情によっては分納(より細かい分割払い)や納税猶予を認めてもらえる場合があります。
固定資産税は元々4期に分かれていますが、事情に応じてさらに細かく分割して納めることを認められたり、一定期間、納税を待ってもらったりできる可能性があります。ただし、これは必ず認められるものではなく、自治体が「この方法でないと税金の徴収が難しい」と判断する、特別な事情があるケースに限られます。
4. 不動産の売却を検討する
滞納リスクを負い続けるよりも、可能であれば所有する不動産を売却し、現金化することも検討すべきです。
売却によって得た資金を納税に充てることができ、さらに不動産の所有権がなくなることで、翌年以降の固定資産税の支払い義務もなくなります。
5. リースバックの活用
自宅に住み続けたいものの資金調達が必要な場合は、リースバックという手法が有効な選択肢となります。
これは、自宅を第三者(買主)に売却した後、その買主に対して家賃を支払うことで、引き続き同じ家に住み続けることができる仕組みです。売却によりまとまった現金を得て固定資産税の支払いに充当できる上、所有権が買主に移るため、売主は翌年以降の固定資産税の支払い義務から解放されます。
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カテゴリ:不動産のお得情報 / 投稿日付:2025/12/05 09:00
不動産を持っている限り、固定資産税の支払いは避けられません。毎年、「この高額な税金は、家が古くなってもずっと同じ額なのだろうか?」と疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、一戸建てに焦点を当て、建物の築年数に伴って固定資産税の額がどのように変動し、何年目で税負担が軽くなるのかを、具体的な例を挙げて解説します。
POINT
・戸建ての固定資産税は下がるまで何年?
・固定資産税をシミレーション
・戸建て固定資産税減税措置
・固定資産税の支払い方法・納付期限
・負担を増やさないようにするためには
■戸建ての固定資産税は下がるまで何年?
▶固定資産税は経年劣化によって、毎年下がっていきます。
まず結論をお伝えすると、固定資産税は建物の老朽化(経年劣化)に伴って、年々減少していきます。
では、具体的にどのような基準でこの税額が決定されるのでしょうか。この先で、固定資産税の基本的な仕組みを詳しく解説していきます。
■固定資産税とは
固定資産税は、あなたが所有する不動産や償却資産(事業用の機器など)にかかる地方税です。基本的な情報を表にまとめ、その仕組みを解説します。
| 項目 | 詳細 |
| 課税対象 | ・土地: 宅地、農地、山林など ・家屋: 住宅、店舗、倉庫、工場など ・償却資産: 事業用の車両、船舶、機械、PC、備品など |
| 納税義務者 | 毎年1月1日時点で、固定資産課税台帳に所有者として登録されている人 |
| 税額の計算 | 固定資産評価額×標準税率1.4% |
| 評価時期 | 3年ごとに、すべての課税対象の評価額を見直し(評価替え) |
| 納付期限 | 原則として年4回(6月、9月、12月、翌年2月)※一括納付も可 |
| 納付場所 | 市町村の納税窓口、金融機関、コンビニ、モバイル決済など |
| 出典 | (東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」などを参照) |
この税金は、毎年1月1日に所有者と認められた人に対し、年4期に分けて納税通知書が送付されます。税額は、市町村によって定められた固定資産評価額に標準税率1.4%をかけて算出されますが、この評価額は3年に一度見直されます。
また、固定資産税には特例措置が設けられており、要件を満たせば税額が大きく軽減されます。さらに、建物の場合は築年数の経過に応じて評価額が調整され、年々税額が下がる仕組みになっています。
■建物は経年劣化で価値が下がる
年月が経てば、建物は必然的に老朽化していきます。この老朽化によって建物の価値が減少するため、固定資産税の評価額も、その劣化の程度に合わせて修正されます。
この修正に用いられる割合は「経年減点補正率」と呼ばれ、建物の構造体ごとに具体的な基準が設定されています。
一戸建ての構造には、主に木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)があり、それぞれ建築コストや耐久性が異なります。
構造ごとの詳細な補正率と経過年数については後述しますが、まずは以下の重要なポイントを理解しておきましょう。
・年数が経つほど、補正率は小さくなる(=評価額が下がる)。
・補正率は、再建築費(木造の場合)や鉄骨の厚み(鉄骨造の場合)によって変わる。
・どれだけ古い建物でも、補正率がゼロになることはない(評価額がゼロにはならない)。
・この補正の対象は建物だけであり、土地は劣化しないため評価額は調整されない。
■固定資産税は1年目から下がる
建物の固定資産税評価額は、築1年で早くも**新築時の80%まで下がります。その後も評価額は年々減少し、例えば最も評価が下がりやすい区分の木造住宅では、築15年で最低評価の20%**に達します。
ここでは、経過年数ごとの補正率(新築時評価に対する割合)を5年刻みで、築20年までまとめてみました。(※実際の経年減点補正率は毎年細かく設定されています)
| 経過年数 | 木造 | 鉄骨造 | 鉄筋コンクリート造 |
| 1年 | 新築時評価の80% | 新築時評価の80% | 新築時評価の80% |
| 5年 | 新築時評価の62~67% | 新築時評価の64~67% | 新築時評価の68% |
| 10年 | 新築時評価の41~59% | 新築時評価の49~60% | 新築時評価の63% |
| 15年 | 新築時評価の20~51% | 新築時評価の34~53% | 新築時評価の59% |
| 20年 | 新築時評価の20~43% | 新築時評価の20~47% | 新築時評価の55% |
■補正率の最低ラインについて
どの構造体でも、経年減点補正率の**最小値は20%**と定められています。一度20%に達すると、その後は年数がどれだけ経過しても、評価額がそれ以上下がることはありません。
ただし、この20%に到達するまでの期間は、構造や建物のグレードによって大きく異なります。
木造では、1平方メートルあたりの**再建築費(建て替え費用)**の区分によって、補正率の適用期間が変わります。
鉄骨造では、骨格材(鉄骨)の厚みによって区分が分かれます。
以下に、補正率が20%に達するまでの目安となる年数を構造別にまとめました。
| 構造体 | 補正率が20%になる経過年数 |
| 木造(1㎡あたりの再建築費55,120円未満) | 15年以上 |
| 木造(1㎡あたりの再建築費〜86,320円未満) | 20年以上 |
| 木造(1㎡あたりの再建築費〜133,120円未満) | 25年以上 |
| 木造(1㎡あたりの再建築費133,120円以上) | 35年以上 |
| 鉄骨造(骨格材3mm以下) | 20年以上 |
| 鉄骨造(骨格材4mm以下) | 30年以上 |
| 鉄骨造(骨格材4mm超) | 40年以上 |
| 鉄筋コンクリート造 | 60年以上 |
(出典:総務省|第2章 家屋 第1節)
■新築住宅の減税
経年による評価減(経年減点補正率)は新築の建物には適用されません。その代わり、新築住宅の購入者には、税負担を大きく減らすための「軽減措置」が用意されています。
❶新築住宅の主な削減措置
固定資産税は「建物」と「土地」の両方に課税されるため、それぞれに特例があります。
| 軽減措置の対象 | 軽減の内容 |
| 建物の固定資産税 | 新築から3年間、固定資産税が1/2に減額されます。(120㎡までの部分) (3階建て以上の耐火・準耐火構造の場合、5年間に延長) |
| 土地(住宅用地の特例) | 小規模住宅用地(1戸あたり200㎡まで)の課税標準額が1/6に軽減されます。 200㎡を超える部分も1/3に軽減されます。 |
特に建物の軽減措置は、税額が直接半分になるため、初期の税負担を大きく軽減してくれます。(長期優良住宅の場合は、さらに長期の軽減が適用されます。)
❷軽減措置の適用条件・手続き
1. 建物の軽減措置の条件
以下の要件を満たす必要があります。
床面積: 居住部分の床面積が50㎡以上280㎡以下であること。
用途: 専用住宅、または居住部分が全体の1/2以上の併用住宅であること。
この建物の軽減措置は、基本的に申請不要で、市町村から送付される納税通知書に自動で反映されます。
2. 土地の特例(住宅用地の特例)の手続き
土地の軽減を受けるためには、申告書の提出が必要です。通常、新築時にハウスメーカーなどから案内がありますので、手続きを忘れないようにしましょう。
これらの要件から外れる住宅は、軽減措置が受けられないため注意が必要です。
■固定資産税をシミレーション
▶固定資産税の基本的な仕組みを理解したところで、実際に税額がどのように変わるのか、
新築、築10年、築20年の3つのケースで具体的に試算してみましょう。
■シミュレーション条件
・土地の評価額: 1,800万円
・建物の評価額(新築時): 2,000万円
・土地の面積: 180㎡
・建物の面積: 120㎡
【税額計算に用いる式】
・土地の税額: 課税標準額× 住宅用地の特例による軽減率(1/6× 税率(1.4%)
・建物の税額: 課税標準額× 経年減点補正率× 税率(1.4%× 新築軽減率(1/2)
※建物の経年減点補正率は、木造(1㎡あたりの再建築費55,120円以上〜86,320円未満)を適用します。
土地の評価額は経年劣化による補正を受けないため、築年数に関わらず税額は一定です。
したがって、土地にかかる固定資産税は4.2万円となります。
■新築戸建ての固定資産税額
建物の固定資産税額 = 2,000万円×1.4\%×1/2=14万円
新築の建物には、劣化による補正(補正率)は適用されず「1.0」とみなされますが、新築住宅の軽減措置により、最初の3年間は税額が1/2に減額されます。
ちなみに、築1年目の補正率は0.8で、新築からたった1年で評価額が20%も下落します。対して築2年目では補正率が0.75と下落幅はわずか5%です。この比較から、新築時がいかに高い評価額で設定されているかが分かります。
ケース❷:築10年の一戸建ての固定資産税額
築10年では、新築時の1/2に減額する特例措置は終了しています。しかし、建物自体の経年減点補正率が0.49(約0.5)まで下がるため、結果として税額は新築時(軽減措置適用後)とほぼ同水準となります。
ケース❸:築20年の一戸建ての固定資産税額
このシミュレーションで用いた木造住宅(再建築費の区分による)は、築20年で経年減点補正率が最小値の0.2に達します。建物の評価額が大きく減るため、税額は新築時と比べても大幅に安くなります。
■シミュレーション結果の考察
この試算から、新築時の税額が軽減措置で安くなる分、その軽減措置が切れた「築4年目から築9年目」の期間は、相対的に税額が高くなることがわかります。
また、補正率の最小値は0.2であるため、築20年でこの最低ラインに達した建物は、築30年、築40年と年数が経過しても、建物の固定資産税額は5.6万円から変動しません。(※最低値に達する年数は、建物のグレードにより15年〜35年と幅があります。)
■固定資産税の支払い方法・納付期限
▶ここでは、固定資産税の支払い方法や納付期限について、詳しく説明します。
■固定資産税の納付方法について
これまでの固定資産税の納付は、郵送される納税通知書を利用して、金融機関やコンビニエンスストアの窓口で現金払いするのが主流でした。
しかし近年、利便性の向上に伴い、多くの自治体が支払い方法を拡充しています。特に、クレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った納付が急速に普及しています。ご自身に合った方法を選び、納期限までに確実に納付することが大切です。
■【主な納付方法の例(東京都の場合)】
| 納付方法 | 特記事項 |
| スマートフォン決済アプリ | 納付金額30万円まで利用可能 |
| クレジットカード納付 | 納付金額1,000万円未満まで利用可能 |
| ペイジー(Pay-easy) | 事前に申込み手続きが必要 |
| 口座振替 | ― |
| 金融機関・都税事務所 | 窓口での支払い |
| コンビニエンスストア | 納付金額30万円まで利用可能 |
| eLTAX(電子納税) | ― |
(出典:東京都主税局「税金の支払い」などを参考に作成)
※注意点として、利用可能な支払い方法は各自治体によって異なります。お持ちの不動産がある市町村の公式サイトで、必ず最新の情報をご確認ください。
■納付期限と延滞金について
固定資産税の支払い期限は、毎年地方自治体から送付される納税通知書に明記されています。
納付は、一般的に年4回(6月、9月、12月、翌年2月)に分割されており、一括で支払うことも可能です。納税通知書は、多くの市町村で毎年4月中に発送されます。
納付期限を過ぎてしまうと、期限の翌日から延滞金が発生します。例えば、期日から1か月以内であれば年2.4%、それを超えると年8.7%の延滞金が加算されます(延滞期間によって利率は変動します)。
支払い方法の変更、納付に関する疑問、または税額への異議がある場合は、納税通知書に記載されている自治体の納税担当課に直接お問い合わせください。
■負担を増やさないようにするためには
固定資産税は毎年発生する税金であるため、できるだけ負担を増やさない工夫が重要です。ここでは、税負担を抑えるための方法をいくつかご紹介します。
■クレジットカードや電子マネーを活用する
納付方法としてクレジットカードや電子マネーを選ぶことができます。この場合、固定資産税の支払い額自体は変わりませんが、支払いに対してポイントが付与されます。毎年支払う固定資産税は高額になることが多いため、付与されたポイントを積み立てれば、翌年以降の支払いの一部に充てるなど、実質的な節約につながります。
注意点: クレジットカード納付では決済手数料がかかることがほとんどです。手数料よりも獲得できるポイントの方が多ければメリットがありますが、事前に手数料率とポイント還元率を比較することが大切です。
■固定資産税の対象となる建築物を把握し、設置に注意する
ガレージや物置といった設備も、固定資産税の課税対象となる**「家屋」**と見なされ、税負担が増える可能性があるため注意が必要です。
課税対象となる家屋と判断されるのは、一般的に以下の3つの条件をすべて満たした建築物です。
・外周: 屋根があり、かつ3方向以上が壁で囲われている。
・定着性: 基礎などで土地に固定されている。
・利用状況: 居住、作業、保管などの用途に利用できる状態にある。
たとえば、壁がなく屋根と柱だけで構成されているカーポートは、これらの条件を満たさないため、固定資産税はかかりません。
(参考:「物置にも固定資産税はかかる?勝手に建てたらバレる?詳しく解説します」などの情報も参照)
■軽減措置・特例を最大限に活用する
前述したような固定資産税の軽減措置(特例)は、税額を大きく抑える有効な手段です。
・新築住宅の減額
・住宅用地の特例(土地)
・耐震改修や省エネ改修、バリアフリー改修による減額
これらの特例は自治体ごとに詳細が異なるため、お住まいの市区町村のホームページを確認したり、直接窓口に相談したりして、適用要件を満たしているか確認し、もれなく申請することが重要です。
■滞納を防ぎ、延滞金を発生させない
固定資産税を滞納すると、本来の税額に加え延滞金という余計な費用が発生します。延滞金は納付期限の翌日から発生し、1ヶ月を超えると税率も上がります。単なる「うっかり払い忘れ」でも費用が増えてしまうため、これは避けるべき事態です。
払い忘れを防止するためには、口座振替を設定するなど、納付を自動化する対策を講じることを推奨します。
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カテゴリ:スタッフブログ / 更新日付:2025/12/01 09:00 / 投稿日付:2025/12/01 09:00

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